こんにちは。都会の謙遜を離れ、地方移住して4年目のひろぴです。
つい先日、「地方で働く」をテーマにしたzoomイベントに参加しました。
内容は「地方での働き方」のリアルな状況と、地方で活躍するために必要なマインドやスキル等のお話。
「地方で働く」をテーマにしたイベントでしたが、地方で働くことのメリット&デメリットも詳しく解説してくれていました。
ゲストは、こちらの2人。
- フリーランスで東京⇔長野の2拠点生活をしている、世界の台所探検家、岡根谷 実里さん
- フリーランス&副業に特化したマッチングサービス会社を起業されている、田根 靖之さん
ゲスト2人のお話は、これから移住する人はもちろん、すでに移住した人たちにも、仕事の探しのヒントになりそう内容でとても興味深かったです。
ゲストのお二人のをご紹介しつつ、実際に地方移住したひろぴーの私見も入れつつ解説していきます。
この記事を読み終わった後は、地方移住をかなり前向きに考えられるはずですよ。
それでは、さっそく見ていきましょう。
二拠点生活【長野⇔東京】を通して感じた「地方で働く」魅力&悩み
1人目のゲストは世界の台所探検家、岡根谷 実里さん。
岡根谷さんは、長野県で生まれ育ち、社会人になってからは東京暮らしが長かったそうです。
学生時代に、インターシップでアフリカに行ったり、世界60カ国以上の台所を訪れた経験から「グローバルな感覚を持った方」という印象。
東京で社会人をしていた時に、コロナにより仕事は完全リモートに。それがキッカケで長野へUターンすることを決意。
世界各国を巡り、東京という大都会に暮らしてきた岡根谷さんの目には「長野県の暮らし」はどう映ったのでしょうか?
長野を拠点にしようと思った理由は?
2020年、空前絶後のパンデミック「新型コロナウイルス」が蔓延し、在宅で働くリモートワークが一気に広がり、岡根谷さんが当時勤めていた会社もリモートワークに切り替わったそうです。
長野県へ戻ろうと思った理由は、
・完全リモートワークになり、東京の狭い部屋で過ごすことが窮屈になった
・さまざまな経験を経て「自分が生まれ育った長野へ恩返ししたい」という気持ちになった
主に、この3つの理由が岡根谷さんの長野へ帰りたい気持ちを後押ししたようです。
こうして岡根谷さんは、2020年2月に東京を引き払い、実家のある長野へ。
実際に長野で暮らしてみると、地方での働き方・暮らし方について「魅力」と「悩みごと」が見えてきたようです。
それはどんな「魅力」と「悩みごと」だったのでしょうか?
長野で暮らす「魅力」
長野県といえば、地方都市の中でも、東京から新幹線で1時間半というアクセスがいい地方都市の一つです。
長野は、四方を山に囲まれた緑豊かな山岳県。私の住む村にも、山に惚れ込んで移住してくる人が多いです。
そんな自然豊かな長野県で、岡根谷さんが感じた「長野県で暮らす魅力」はこの5つ。
・休日のアクティビティが気軽にでき充実している
・小さいコミュニティだからこそ、人とつながると面白いことができる
・思いがけない大きな挑戦ができる
・応援者がいる、支援制度がある
私も、画面越しで話しを聞いていて、岡根谷さんのお話に「うんうん」と頷いてしまいました。
とにかく、自然と生活圏の距離が近い!都会暮らしでは決して感じることのなかった、感覚です。
休日に思い立ってスキー場やキャンプへ行くことができる、自然と近い暮らしこそ地方移住の最大の魅力です。
また、コミュニティが小さいので「自分が何かしたい!」と思った時に、賛同してくれる人がいればコトはドンドン拍子に進みます。それぞれの自治体で様々な支援制度があるので、最大限に活用すれば、起業も夢ではありません。
岡根谷さんも、農家の人とコラボしてトマトソースを作ったり、新しいおやきを開発したり、地方だからこそできる商品開発をされています。
地方での働き方、自分次第で可能性は無限大だと感じます。
地域で色々な活動をしている人に「あれやりたい、これやりたい」と宣伝しておくと、忘れた頃に話が舞い込んできたりするのは、小さいコミュニティならではの魅力です。
受け身じゃなくて、能動的に自ら動いていく。そうすれば、地方にはビジネスチャンスがゴロゴロ転がっているのではないでしょうか。
長野で暮らす「悩み」
地方移住、暮らしてみて気づくのは「決してプラスの面ばかりじゃない」ということです。
実際に長野県に暮らしてみた岡根谷さんの「悩み事」をまとめてみます。
・冬が寒い!
・運転ができないと移動困難
・ずっと家で仕事をしていたら何もおこらない
・適切な人とつながるのに時間がかかる
・どこにいったらいいのかわからない
・誰に聞いたらいいのかわからない
・物事をすすめる流儀が違う(長野県人はまじめ)
まず、「冬が寒い」ということについて、私も一言物申したい(苦笑)
移住して3度目の冬を迎えていますが、とにかく今年は寒い!雪が多い!
「雪国だってわかって移住してきたんでしょ?」と言われそうですが、案外盲点だったことに今更気づかされています。
ウィンタースポーツが好きで、寒さ対策をきちんとした家に住めるのならいいですが、そうじゃなければ冬の寒さは想像以上に辛いです。

雪国に移住するなら、冬の暮らしを体験してから移住を決めることをおすすめします!「まぁ、大丈夫でしょ」と、軽い気持ちで移住するとあとが辛いですよ。
長野県、特に田舎の方は車社会なので車がないと移動が困難です。公共の交通機関もありますが、急に「あそこに行きたい!」という時の使い勝手はよくありません。
長野県人はまじめだ、というのはよく聞きます。また、山に囲まれているせいか閉鎖的な気質もあるような気がします。
ただ、自分から心を開いていけば受け入れてくれる土壌はあるので、自分からガンガン地域に入っていく図々しさも必要です。
さいごに、岡根谷さんは「長野県に移住したことで、どんな形で長野でかかわっていけるかが今後の課題」だと話してくれました。
地方でキャリアを生かすには?
2人目のゲストは、田根 靖之さん。フリーランス・副業の仕事探しのツールとして、企業と即戦力のある働きたい人をマッチングするサービス「SOKUDAN」を運営している方です。
「キャリア」と聞いてと、何だか自分とはほど遠い話のような気がして、ひろぴはちょっと尻込みしながら聞いていました。
でも、在宅でフリーランスとして働いているひろぴにとって、とても有益な情報ばかりでした。
これからフリーランスで働きたい人、副業を考えている人は必見の内容です。
地方企業の仕事案件 ここだけは抑えておきたいポイント3選
「地方に移住したい」と思ったら、まず先に頭を悩ます問題が「仕事探し」ではないでしょうか?
「地方で働く」をテーマに、企業と働きたい人をつなぐマッチングサービスを運営している田根 靖之さんが教えてくれた、「地方で働くための知っておくべきポイントを3つ」をまとめてみました。
【地方で働くための知っておくべきポイント3つ】
①フリーランス・副業の市場環境が広がった
②地方企業もリモートが増えている!リモートワーク力とは?
➂業務委託するうえで、大事にしていること意識する
①フリーランス・副業の市場環境が広がった
新型コロナウィルスの影響を受けて、人口密度の多い都会では完全リモートワークに切り替わった会社が大多数のはず。
田根さんのお話、地方移住を検討している方、自由な働き方を目指す方には必見の内容でした。
今、働き方はこのようにシフトしていっているようです↓
- リモート案件が多い
- フリーランス市場が広がっている(1年以内にフリーランスを開始した人8%増加)
- 大手も副業を受け入れ、社員の個人事業主化開始している
yahoo ギグパートナー募集
大手も副業の受け入れを開始している - 地方自治体、テーマにそった副業人材の公募
- 労働人口の減少(地方エリアも)→社員以外の人材確保が重要、副業人材活用
- 業務委託→正社員化
- 地方企業の仕事案件は人気が高い
農村地域をPRする資料作成とか
地方企業の案件、3~5年くらいで求人増える

だいぶ、働き方が変わってきていますね。
コロナの影響により、企業側もリモートワークを斡旋したことから、急速に働き方改革が推進された気がします。
「終身雇用」という一つの場所にとどまり、定年まで働き続ける時代は終わったのではないでしょうか。
働き方が自由になる=暮らす場所の選択肢が増える
地方移住もこれからもっと加速していきそうですね。
②地方企業もリモートが増えている!リモートワーク力とは?
地方の企業もリモートワークが増えつつあるようです。
ですが!
フリーランス・副業の市場環境が広がってはいますが、地方企業に関してはリモートになれていない部分もあるようです。
今、地方企業にも求められている「リモートワーク力」に必要なスキルについて田根さんのお話をまとめてみました。
【リモートワーク力とは?】
- ビジネス基礎スキル
- ロジカルシンキング
- 専門スキル
- SNS運用
- ITツールを積極的紹介(リモートで使えるもの)
日程調整:biskette /you can book.me
資料作成:miro /canva - 業務の様子が見えないからこそ、アウトプットすることに拘る

ひろぴが一番気になった、ロジカルシンキングについてちょっと調べてみました。
ロジカルシンキングとは、筋道だった合理的な思考様式やその方法論のことを指します。
日本語では論理思考(もしくは論理的思考)
引用元:知見録
仕事をするうえで、最も重要なスキルの代表として知られているようですね。
【ロジカルシンキングの3つのメリット】
- コミュニケーション、意思決定の速度や効果があがる
- 仕事の再現性があがる
- 創造性の向上
論理的に仕事を進めることで、効率よく結果が得られるということですね。
会社にいればお給料をもらえる時代は終わりました。
個人で稼ぐスキルをあげていく努力が今後ますます必要になっていきそうです。

ちなみに、canvaはこのブログのアイキャッチ画像を作る時に利用しています。
汎用性の高いとても便利なツールなので、おすすめです。
➂業務委託するうえで、大事にしていること【採用側目線】
採用側目線からのお話は、フリーランスで働きたい人には鬼重要な内容だと思います。
なかなか聞く機会のないお話なので、ひろぴも耳の穴を大きくして聞いていました。
【リモートワーク時代の企業が求める人材】
- コミュニケーション力
- チームワーク
- 主体性
- スキル
- クオリティ
- 業務管理
- 誠実さ
- 責任感
- 柔軟性
この中でも、今後リモートワークが広がりさまざまな雇用形態ができるなかで、一番重要なのが主体性。
【具体的に主体性とは?】
- 指示以上のことをする
- 常に当事者意識をもつ、主語は「we(わたしたち)」
- 一緒に伴奏してくれる人が求めらている
- 発注者・受注者の関係性→正社員と同様、事業伴走者
- 常に自社事で会話(より顧客との距離が近づき関係構築ができる)
たとえば、こんなことをクライアント様に提案してみる↓
・先日ご依頼いただいた○○に加えて、今後必要になりそうな○○も整理しておきました。
・このサービスをもっと成長させていくために、○○が必要だと思うのですがご意見聞かせて下さい。
ひろぴも、ライターの案件を探す時にクラウドソーシング(企業⇔働きたい人をつなげるマッチングサイト)を使っています。
相手が見えないからこそ、連絡をこまめにとったり、「クライアント様に恩返しする」くらいの気持ちが大事だと感じます。
顔が見えないからこそ、一歩踏み込んでアプローチしてみることが長くお付き合いしてもらえる秘訣です。
リモートワークは、すべて結果主義。
自分が頑張れば、そのままダイレクトに賃金があがるのもリモートワークのメリットであり、厳しいと感じる部分でもあります。
地方企業に入っていくポイントとは?
地方企業にアプローチする際に気を付けるポイントも教えてくれました。
- 自分が今までやってきた経験や仕事内容など、やっていたことをもっていく
- シンプルに仲良くなることが大事
- 人との距離感・詰め方が違う(地方はスピード感が遅い)
ひろぴーが暮らす村も、移住者が多く暮らしています。
「地方企業に就職する」のも一つの選択肢ですが、村の知り合いの移住仲間の多くは、それぞれのスキルを活かして起業している人が多いです。
村という小さなコミュニティだからこそ、みんなそれぞれの持っている能力やスキルを活かせる土壌があります。
「こんなことできます!」とアピールすることで、いつかどこからか仕事が舞い込んでくるかもしれません。
質疑応答
さいごに、イベント主催者の方からの質問があり、ゲストのお2人が答えてくれました。
- 地方のキャリアは首都圏でも生かせる?
- 地方で、ビジネスチャンスを外ないポイントは?
- 地方でビジネスを起こす際は、収益化はのぞめるか?
- フリーランスが増加した要因は?
お2人のゲストの回答を、一つずつご紹介していきます。
【1、地方のキャリアは首都圏でも生かせる?】
世界の台所探検家、岡根谷さんのお話。
凄い山奥の何もないような地域を訪れた時に、その地域の方にこんなことを言われたそうです。
「アクセスの悪い土地だから、ここで挑戦できる人にきてほしい」
「仕事を0から作れる人にきてほしい」

何もないような土地で暮らすことは、自分の人生をもう一度やり直すようなものですよね。
岡根谷さん「挑戦できる力があれば、生きるスキルがみにつくし、その力がキャリアになる」
何事も0から作る、ということは並大抵の精神力や気力じゃできることではありません。
生活、ビジネスにおいて、それを成し遂げることができれば、自信にもつながることは間違いありませんね。
【2、地方で、ビジネスチャンスを外ないポイントは?】
- 誠実であること(顔が見えないからこそ)
- 「この人と働きたい」と思われるようになる
- チャンスは色々なカタチでやってくる
田根さん「まずは、ワーケションなどをやってみる。やってみると色々発見がある」と言っていました。
【3、地方でビジネスを起こす際は、収益化はのぞめるか?】
- ニッチだけど、ナンバーワンを目指す
- 地方⇔東京、首都圏で通いながらビジネスを起こすのもアリ
地方の魅力はやはり、大都会にはない自然に近い暮らしができ、都会にはない価値観で生活できることだと感ます。
その価値を提供することで、お金を生み出すことは十分可能ではないでしょうか。(価値提供=収益化)
【4、フリーランスが増加した要因は?】
アメリカのフリーランス人口はなんと!4割近いそうです。
世界に目を向けてみると、フリーランスで働く比率が全人口の半分を占めている国もあるんですね。
これから日本の人口がもっと減ることがあれば、企業と働く側の関係性が変わっていくかもしれませんね。
とにかく、終身雇用は終わり、次のステージにきていることは間違いなさそうです。
まとめ
リモートワークが日常になりつつある今「都会を離れて自然豊かな田舎で暮らしたい」と考えている人は多いはず。
ですが、すべての職業において、リモートワークが可能なわけじゃありません。
私達も、4年前に地方移住を考えた時に、まずはじめに考えたのが「移住先に仕事はあるのか?」という問題でした。
あの時の不安を押し切り移住したわけですが、正直、移住先での暮らしは住んでみないと分かりません。
しかし、移住して4年目の今ならハッキリとこう言えます。
「自分を試してみたいならもってこいの場所だよ」と。
まだまだやりたいことが出来ているわけじゃありません。
ですが、まわりの移住仲間をみても、自分の本当にやりたかったことを見つけて、自然の中で力強く生活をしています。
私は今、在宅で仕事をしています。
これからは「出勤しないで働く場所にとらわれない働き方」が当たり前になりつつあるのかもしれません。
また「会社に依存しない働き方」もこれからは主流になっていくんだと感じました。
そんな世の中の流れもあり、地方での暮らしへのハードルが低くなっていくような気がします。
いずれは、国という概念を越えて働くことが可能になるかもしれませんね。
地方移住したい人、フリーランスになりたい人、近い将来その夢叶えましょう!
ひろぴも「場所や時間にとらわれない働き方」を目指して、今日のお話をヒントにまた明日から頑張ろうと思います。
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